図書館のあったらいいなこんな機能

大学の授業にアイデアを出したりまとめたりする方法を学ぶ授業があるのですが、その最終レポートがあるテーマに対して新しい企画を出すもので、いくつかあるテーマの一つが「公共図書館にどのような物や機能があればよいか」といって、全受講者数70人ちょっとのうち4分の1がそれについて発表してそれがいろいろ面白かったので取り上げてみようと思います。*1
  

  • 有料施設(売店、託児所)などを併設する

最初の方に多かったのがこの意見。図書館にいろんな施設を併設して、同時に利用してもらえるようにするという案。

  • 飲食可能にする
  • 「広い部屋」を持つ

人が集まって何かをすることのできる部屋を備える。セミナー室とか。図書館に「貸す」以外の機能を求めるもので、「場としての図書館」なのかなぁと思ってもみたり。

  • やすらげる場所にする
  • ラジオ番組を作る

図書館の広報にラジオ番組を利用するという案で、利用情報や貸し出しランキング、ベストセラーやオススメ図書の紹介などをラジオでしちゃおうという話。突飛な案のようだけれども、でも利用者により図書館を親密に感じてもらうためであったり、面白い企画

  • 24時間開館

これも多かった案。夜間は利用を制限したり、パートさんを雇ったり、料金請求したりといろいろ工夫して24時間開館して欲しいという話。実現は難しいだろうけど、それだけニーズのあるものなんだと思う

  • 雨の日サービス

外出したくない雨の日に図書館に来てもらおうという話で、雨の日に来てくれる利用者のためにタオルを貸し出したり、駐輪場の屋根を整備したり、傘袋を設置したり、防水性の袋を貸し出したり、貸し出し冊数を特別増やしてあげたり。実現性は棚に上げて、「利用者の都合を考える」という主張に共感

  • 個室・勉強机の利用制限(調査研究のための環境整備)
  • 料理教室を開く

本に載っている料理を実際に作ったりすることで、本に対する理解を得ようという企画。公民館の施設を利用したり。発想がいいなぁ
  
受講者の中には図書館が好きな人もいれば関係ない人もいて、そんな人たちが好き勝手に企画を立てて提案するというのはなかなか面白いものでした。*2図書館関係者からしてみれば、「飲食可能にする」なんて言語道断でしょうし、「図書館について何にも知らないんだから!」と怒りたくなるような話でしょうけれど、ここで大事なのはこれらが「図書館関係者じゃない人たちが提案した企画」だということで、一種の「利用者」の意見だということです。雨の日サービスにしたって、そんなことをする余裕はないでしょうし現実的な問題点が山ほどあるにしても、図書館サイドからは思いつかない「こういう意見があるんだ」ってことを知るのも面白いなぁと思うのです。ブレストの大前提は批判しないこと。
先生方にもいろいろ指摘されることが多いのですが、「現実」を無視して何かを言ってもそれはただの戯言です。でも「現実」があることを忘れずに、かつそれに縛られずに意見を好き勝手言うことも、大人じゃないうちは大事なことではないかな。
  
  
違う話題。いろんな方がお話しする素晴らしい集まりがありそうなのですが、その素晴らしさが具体的な方向でイマイチ理解できない人は自重すべきだろうか。意欲はあるけれど知識がない!最近図書館系の話題が技術に寄りはじめた感じでちんぷんかんぷんなので、この夏は勉強しようと思います。と言ったら、夏休み前はみんなそう言うよねって言われました。多分その通り。

*1:授業の内容を公共にさらすのが良いのか悪いのか分からないので、何かあれば対処します

*2:他のテーマは大学や本、コンピュータなど。humottyは図書館ではありませんでした。一人2分で2時間で全員やっちゃうのが凄い