それはブックハンティングだから選ばれたのか?
最近忙しいらしく、なかなか時間が取れなくて時期を逃した感がありますが・・・
「柔軟な本選び」か、それともただの責任放棄か - かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)
それまで「大学図書館にはふさわしくない!」とか批判受けかねなかったような本を図書館に置く責任逃れをしているようにも思える。
ちょっとあれっと思ったのです。
「大学図書館にふさわしくない」って、感覚的には理解できるけれどすごく曖昧な気がする。
選書で選ばれた本は、「大学図書館にふさわしくない本」なのかどうか?というか、「ブックハンティングだから選書された」本なのか、それとも図書館員によって選書されてもおかしくない本(希望図書申請出せば通りそうな?)なのか、調べてみることにしました。
思いつきなので方法も何もかも勝手だしおかしい点もいろいろあると思いますがそこは大目に見てください(汗
方法 対象図書をNACSISWebcat*1で検索し、所蔵してある大学図書館数をまとめる。
注意点 大学ではない機関も含まれる,大学の内訳(国立・私立・その他・専門)は考慮せず
元になった記事で出ていた図書について(ブックハンティングで選書された図書について)検索
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200802090061.html
- 『もうひとりの自分』とうまく付き合う方法(高松大((高松短期大学との合同?)))
- クローズド・ノート(高松大)
- 鹿男あをによし(高松大)
- ヤバい経済学(大産大図書館)
- ミリオネーゼの起業入門(大産大図書館)
- また会う日まで(大阪大付属図書館)
amazon.jpリンクは割愛。他実施大学は阪南大・神戸学院大・帝塚山大・岡山大・佐賀大・愛媛大など*2
結果
書名 | 所蔵図書館数 |
---|---|
『もうひとりの自分』とうまく付き合う方法(2007) | 7 |
クローズド・ノート(2006) | 148 |
鹿男あをによし(2007) | 153 |
ヤバい経済学(2006) | 277 |
ヤバい経済学(増補改訂版・2007) | 133 |
ミリオネーゼの起業入門(2006) | 4 |
地球の歩き方(07-08) | 81 |
また会う日まで(2007) | 51 |
参考までに、1998年出版広辞苑(机上版)が535館、コトラーのマーケティング入門(1999)が173館、図書館情報学系のある一冊は3館でした。。
考察
- 所蔵図書館の内訳は大きく異なる(私立・国公立で分けると差があるかもしれない)
- コトラーのマーケティング入門の所蔵巻数を見ると、"クローズド・ノート"、"鹿男あをによし"は割と平均的。約5分の1が所蔵している(広辞苑は全館あるんじゃないのかなぁ?)とみても、「ブックハンティングでないと選書されない」わけではないと考えられる。
- ベストセラー本は大学図書館でも所蔵している館は多い
- "ミリオネーゼの起業入門"と"また会う日まで","『もうひとりの自分』とうまく付き合う方法"は「ブックハンティングではないと選書されなかった」かもしれない
- "ミリオネーゼの起業入門"のシリーズや"『もうひとりの自分』とうまく付き合う方法"などが「図書館にふさわしくない」と思われるような本なのだろうか、と個人的に思う。
- "ヤバい経済学"はわりとポピュラー。専門じゃないから今まで購入されなかったのか、それとも司書による選書の見落とし?購入希望が出てたのに買わなかったなら、それはなぜだろう。
- 出版年はあまり関係ない?新しくても購入されているものはされている
- "地球の歩き方"は複雑でよくわからないので割愛。誰か助けて
「ブックハンティングじゃないと本当にその本は選書されなかったの?」という疑問に対して、8冊中3冊が「ブックハンティングだから選ばれた」もしくはそう思われるという結果でした。
以上のことを踏まえて、今まで大学には必要ない(研究などに使われない)と思われていた本などでも、学生が(就職活動などで)必要とするのであり、それを購入しようという方針を大学図書館がとるなら、ブックハンティングは普段購入希望申請などを行わない学生たちのニーズを把握する一種の有効な手段になると思います。(実際選書漏れするような本が購入されてるし・・・)
「学生が選んだ」ことによる付加価値については、やはり今後の動向を見ないと何にも言えないけれど・・・ピックアップして特集しないかぎり、普通の本棚に並んでいるのであれば分からないしなぁ。
例えば新入生用のオリエンでも、先生の話す内容より先輩が選んだ情報のほうが興味深いから新入生は興味深く聞くのかな。学生が読みたいと思う本を年代と立場の違う図書館員が完全に把握するのは難しいと思うし。まあ、そういった本を図書館で借りてまで読みたいのかはまた人によると思うけど・・・
個人的に大学図書館になさそうだと思われる図書(おまけ)
大学図書館になさそうなジャンル(?)
- ライトノベル
- 小説
- 料理のレシピ本
- エッセイ
- スピリチュアル?
- 写真集(一般向け)
- 漫画
- 大衆向け週刊誌(ゴシップ系)
- 成人向け
ジャンル | 書名 | 所蔵図書関数 |
---|---|---|
ラノベ | ブギーポップは笑わない() | 6 |
小説 | 姑獲鳥 (うぶめ) の夏() | 42 |
レシピ本 | かわいいチョコの手づくりレシピ(2005) | 1 |
エッセイ | ダーリンは外国人(2002) | 130 |
スピリチュアル? | 1日の始まりに開く本(2005) | 5 |
写真集(一般向け) | 空の名前(1992) | 158 |
漫画 | One piece = ワンピース*3(1997〜) | 3 |
大衆向け週刊誌(ゴシップ系) | 週刊女性 | 2*4 |
成人向け | 熟女〈独占〉 | 該当無し |
まあ、当然といったら当然な結果かなぁ。
てか勉強しないといけないのに、何やってるんでしょう。これで単位落としたら笑える。
指定図書制度が何のことだかさっぱりわかんないあたり、勉強不足過ぎるしなぁ。勉強したい、だがしかし卒入用のマイスタ難しいよマイスタ