もし図書館のCMがあれば
最近のブランドブームにとどめを刺すかのように、昨日の総合の授業でCM表現についての講義を聞いてきた。ナイキのCMを事例にとって、単なる商品紹介のCMではない、ブランドのコンセプトを表現したCMがどんだけ人の心に残るかという話。。
暗喩的なメッセージ性の込められたナイキのCMは、費用がかかっているだけあって娯楽としても面白かったですよ。おかげで寝れなかった・・・
例えば
授業で紹介された中で、一番面白いなと思ったCM。一見単なる「ナイキ・チームが剣道集団のアジトにボールを奪いに行く」(授業紹介まま)というCMですが、このCMにはブランドの広報以外の意味も込められているらしい。
このCMが放映されたのは2000年、2002年のW杯の2年前。ナイキは1994年のW杯からアディダスとあからさまに敵対していた。1998年のW杯ではナイキはライバルのアディダスに自社を採用したチーム数では同等に並んだものの、決勝戦でアディダスチームのフランスに、ナイキチームのブラジルが負けている。このCMでは剣道集団であったり、庭園であったりと日本が敵視されているが、1998年にassicsを採用していた日本代表は、2002年ではアディダスをチームブランドにした。
要するに、このCMにはアディダスに対する宣戦布告のような、敵対心がメッセージとして込められているということ。そしてそれは、商品の購買層ではなく、むしろ「アディダスに勝つぞ」っていう自社の社員に対するメッセージなんじゃないかとか。
また、1990年代(?)の頃に放送されたらしい、ブランドコンセプトの「just do it」を前面に押し出したCMは、当時の反響が凄かったっていうのが納得できるくらい心に伝わるものがあった。商品紹介の典型的な例として紹介されたミズノのCMとは全然違う。直接的じゃなく、あくまで比喩・暗喩で伝えようとするメッセージは、印象的なな映像や音楽とともに心に残りやすい・人々に伝わりやすいと思う。
それ以外にも、商品ごとにいちいちCM作るより、ブランドイメージを伝えるCMを作った方がコスト的にも楽だということも。ブランドとしての価値が高まれば商品を宣伝しなくても買ってくれる人が出てくるし*1、商品ごとに作るより本数を少なくできるから一本にかけられる費用も高くなる→クオリティがあがる→より人々の目にとまるみたいな相乗効果も期待できる、みたいな。
このように、CMを使った広報というのは、ブランドのコミュニケーション方法として大きな力があると思う。
じゃあ、図書館でもCMを作ってみたらどうだろう?
もちろん図書館は非営利組織なので、お金のかかることはできない。だけど、例えばボランティアが集まってCMを作り、ニコニコやYouTubeやにゃふにゃふで流せば、それだけで結構な宣伝効果になるのではないだろうか?図書館系ブロガーがブログに貼り付けて、いつでも流せるようにすれば、一体どれだけ多くの人が目にするだろう?
CMも、筑波という土壌を生かして、メディア創成から技術屋を、芸専からデザイナーを募って、知情もしくは図情生がプランニングをしてCMを作ればかなりのクオリティが期待できるのではないだろうか?
・・・とかとか。いろいろ妄想してみた。絶対楽しいと思うんだけどなー
例えばAlways三丁目の夕日風に、幼い日の図書館で司書さんに本を読んでもらった思い出を懐古風に美化したCMとか、学校図書館での甘い恋の思い出(出来事)をテーマにしたCMとか、年代別・図書館別のCMとか面白いと思う。それを流せば図書館のイメージアップに繋がるし、図書館に興味を持つ人はきっと出るはず・・・!
個人的には、有本浩の「図書館戦争」を高橋しん*2キャラデザでGONZO*3がアニメ化して日本図書館協会のあの原則をアピールするようなCMを作ってくれれば凄くいいと思うなぁ。。っていうか私の趣味ですけどもー。まあ、「図書館戦争」使ったらも色々叩かれるから駄目だと思うけど・・・
それとかもし新海誠*4が図書館のCMになりそうなアニメ作ってくれたら嬉しくて死ねる。
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