こんな雑誌を待っていた

「丸善ライブラリーニュース」が復刊だそうで - かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

元ネタ記事:http://www.maruzen.co.jp/business/edu/lib_news/index.html


うわーすごいすごい。
min2-flyさんのとこで見つけて、面白そうと思ってちら見したら本当に面白かった。
図書館のことについて、旬な話をいろんな人がしている。しかも雑誌感覚で見た目もスタイリッシュ。従来の図書館の埃かぶったイメージを吹き飛ばすようなかっこよさ(笑)
内容もすごい。もしこんなのを定期的に読めるようになったら、図書館を論じる場所としてものすごい重要になってくるんじゃないだろうか。

丸善ライブラリーニュース」復刊によせて

またブランドかよ、と言いそうになったのはおいといて、丸善も経営改革としてブランディングを取り入れたようです。
「知に生き 人を信じる」(価値観)
「知を燈す 丸善(ミッション)
「もう一度、丸善になる」(ビジョン)
全従業員参画のもと経営理念を定め、全従業員一丸となってその理念に沿った企業作りを行う。「時代に即した最良の知を人々の心と道程に燈す」、その一環として、社会の「知の母体」である図書館を援助することは、丸善にとっても意義のある仕事だと社長さんがこの場で言われています。

「知」が蓄積され、「知」の系譜に触れることのできる「場」としての図書館の大切さ。アナログ媒体である「書籍」の手触りや重み、そしてその一頁一頁についた先達の手垢が伝える歴史と叡智の深み。これらを次の時代へ確実に引き継いでいくために、私ども丸善がぜひお役に立てればと考えています。


アナログ・デジタル云々をはおいといて、これって実は凄いことなんじゃないかと思う。
今まで出版会社とかは、図書館に対してあからさまな敵意こそないもののいいもの扱いはされてこなかった。図書館があるせいで一部の人は本を買わない…という風にとられがちだったから(事実は別としても)
だけど、その出版社側から図書館に理解を示し、その援助を申し出る。丸善が出版だけでなくいろいろ事業を手がけてるっていうのもあるかもしれないけど、やっぱり書店が「知の提供」という理念から図書館側に立つってのは…凄いんじゃないかな。知恵が浅くていまいち確証は持てないけれど。

いや、本当に良いブランディングをしてくれました。。素直に嬉しいです。


「図書館のこれから」

min2-flyさんとこでも言及されてましたが、さすが土屋先生やっちゃったなー*1、みたいな。。
保守的かつ閉鎖的な図書館員に現状をつきつけ議論の場に引っ張り出すのに最適です。情報化社会になってWebとか発達して環境が変わったんだから、今までの図書館はもう用なしなんだよって、言ってるようなもんじゃないですか。
だからこれからは観点を変えて、情報の収集・管理に加えて「生産」にも図書館は関わんなきゃいけない、そのためにこの雑誌が重要になるよって、最後にはちゃんとライブラリーニュース復刊の冒頭にふさわしくまとめているところがなんというかもう、凄いなぁとしか言えないです。

図書館のRFIDICタグ

RFIDについて初めて知ったのが情報基礎実習の課題の中だって思い出して、いかに情報基礎実習が先走っていたのかを実感しました。いや、凄く良かったことなんですけど。
RFIDが技術的にも完璧に発達して、普及するようになったらあさのあつこの「NO.6」みたいな超管理体制の都市国家も可能になって、うわSFだーとか思ったりしましたが…
現実はそう上手くは行かず。精度の問題と、高価であることからコスト対効果でつまづいてしまう。
ただ図書館は独特の機能から、RFIDを最も活かしやすい場所である。実際導入している図書館は多い。私の地元の図書館にも入ってたくらいだし。そしてRFIDの機能も存分に活かされている。
図書の管理に加えて、RFIDを使って紛失防止のために未貸し出しの図書があればゲートで警報をならすシステムがある。手続きのし忘れはそんなに頻繁にないと思うかもしれないが、これがしょっちゅうある。一日図書館にいればわかるが、ゲートの警報はほんとひっきりなしになっている。人の出入りが多い市立図書館とかは特にそうだったりします。
誤動作や手間などの問題もあるけれど、図書館においてはRFIDは有効だと思います。コスト的に見るには…なんだろ、導入しない場合の紛失図書の総額と、導入後の紛失図書の差額がRFIDの費用を上回っていれば実証できるのかな。ああでも図書管理もできるし、それだけじゃ言えないけれど。






図書館総合展フォーラムの予稿として、大学図書館の学習環境としての場のありかたと、公共図書館の指定管理者精度の話が二つ。どちらもやっぱり面白そうで、図書館総合展に行けないのが改めて悔しくなりました。絶対企業向けの展示の域を超えてると思うんだけど図書館総合展。。


あと嬉しかったのが、欧州図書館紀行として海外の図書館の紹介記事が載っていたこと。
ひとつ半ページで簡単にまとめていてわかりやすく、写真もあって非常に興味をそそられる。海外の図書館は年月が半端ないからビジュアルとしてもおいしいし。

ポルタに関しては勉強不足です。何のことかもわかってないという…というかWeb2.0が何なのかもわかんないんだからそれもそうか。そこらへん弱いなぁ。



ライブラリーニュース、本当に良い雑誌でした。大好きです。もし販売してたら即買うのに。。表紙の写真も凄い良くてポストカードとかで欲しい。図書館総合展でカラー冊子体が配布しているらしいですが…ああもうほんと(ry

どうでもいいですが、ライブラリーニュースが休刊した1989年に私生まれたんですよ。。時代って凄い。


丸善株式会社

http://www.maruzen.co.jp/shopinfo/

*1:生意気に言ってますが土屋先生の文を読むのは初めてです。噂はいろいろ聞いてます。