ソーシャルリーディング研究会の記録@KLC
こんにちは、humottyです。
12月8日(水)にソーシャルリーディング研究会を開催しました!
<ソーシャルリーディング研究会>
- 日時:2010年12月8日(水)15:00-16:30
- 場所:筑波大学春日キャンパス
図書館情報学図書館ラーニングコモンズ
- 内容:
「ソーシャルリーディング」とは、電子書籍の本文を引用して Twitter に投稿する、SNS に感想を投稿するなど、インターネットを通じた「読書体験の共有」のことです。電子書籍の普及に伴い、このソーシャルリーディング機能が注目を浴びています。
そこで、このソーシャルリーディング機能は学生にどのように受け止められるのか、またソーシャルリーディング機能によって読書体験がどのように変化するのか、実際にソーシャルリーディング機能を利用し、実体験を元に考える研究会を開きます。
教材として、 2010 年 11 月に発売された電子書籍版「ブックビジネス 2.0 」及び 2010 年 7 月に発売された紙版「ブックビジネス 2.0 」を利用します。研究会の参加者に電子書籍版と紙版の「ブックビジネス 2.0 」を配布し、 2 冊を読み比べ、また電子書籍版のソーシャルリーディング機能を実際に利用することによって、どのような読書体験が得られたのかを話し合います。(前半6分位で、回線の都合上一度落ちてしまったため2つに分かれています。)
当日はラーニングコモンズで学生の参加が9名、また「ブックビジネス2.0」を
担当された実業之日本社の編集者の方にも来ていただき、
実際に「ブックビジネス2.0」を触りながら、ソーシャルリーディングについて
活発な議論を交わすことができました。
その記録を以下に掲載します。
普段と違い、自分は研究会中は記録を取ることができなかったので、
あとからUSTの映像を確認しながらの記録となります。
記憶補正を含みつつ、自分が聞き取れた、理解できた範囲で、かつ話し言葉を
理解しやすいようにある程度の書き換えを行っています。
その点をご理解いただきつつ、お読みいただければと思います。
電子書籍・ソーシャルリーディングを実際に触ってみてどう思ったか?
- 自分の気になったところをとりあえずTwitterで呟いてみたけど、流れてしまったら意味がないのかなと思った
- たとえば、つぶやいて、それに返信があって、何らかのコミュニケーションが発展していくのがソーシャルリーディングなのかなと思う
- そういう反応が今回はなかったので、あまり"ソーシャルリーディングをしえている"という実感はなかった
- Twitterで呟いたあとにアクションがないと、直接話したときと違って、誰かが読んでるか読んでないのか分からない
- 普段のTwitterでは、「〜なう」など他人に読んでもらうためのつぶやきは少ないと思うが、ソーシャルリーディングの場合は、他人に読んでもらいたいという意識があるということ?
- そういうこと
- ソーシャルブックマークだと、人がコンテンツをブックマークすることで、コンテンツの真価、人から見た価値がわかる。
- TwitterのようなSNSだと人と人のつながりができて初めてサービスとして成り立つ
- ソーシャルリーディングは人とコンテンツ(ページ、本)を通じて、どうやって人をつなげるかが課題かなと
- Twitterは140文字の制限があるから、文字数の制限が厳しいと思う。今は引用文をそのままテキストとしてツイートしているが、例えばテキストをリンク化して、別で表示させるように出来れば、文字数の制限も緩和できるのではないか
- むしろTwitterじゃないほうがいい?
- そうは思わない。本の評価はAmazonやブクログなどにもある。そういったところで人と人とのつながりができるかといえば、怪しい。Twitterはすでに人と人との繋がりがあるので、それをどう活かしていくかということが不十分な気がした
- 普通の読書会に参加したことがないからよく分からないが、みんなで「〜〜を読もうね」などテーマを示し合わせてればよかったと思う
- そうすれば、自分たちが読んで気になったところにコメントももらいやすいし、取り扱う資料も選べるし、明確な目標をもってやるべきだったのかも
- 使い方を試すぐらいだと、楽しいけどつながっていかない
- まだ電子書籍版は使えていないが、ソーシャルリーディングには興味ある
- Twitterで論文の感想など流していると、体育やスポーツ、図書館の関係の人から返信が来たりして、人とつながる
- 同じ本を読んでまとめたりすると反応が来るので、ソーシャルリーディングの可能性は非常に大きいと思う
- 読書だけでなく、研究などにも使える
- 新しい機能を使って、みんなでつながりを広げていくのがすごいと思った
- iPad版のアプリを使ったが、すごく面白かった
- ひとつは、電子書籍がすごく読みやすかった。横書きになるのも嬉しい
- Twitterで#bkb20のタイムラインを追うと、誰か別の人が同じ本を読んでることがわかる。ニコニコ動画で動画よりコメントに夢中になってしまうように、本の内容より誰かのつぶやきを追ってしまうことも
- 読書が可視化されて、自分と関係ない人が同じ本を読んでるとわかるのが面白い
- 一方でそこからのコミュニケーションはあまり発生していない。リツイートはされていても、リプライは飛んでこなかった
- 「ブックビジネス2.0」にはクリエイティブ・コモンズが付与されているが、引用に一切の抵抗感なくつぶやけるのが、安心感があってよかった
- 家ではiPad、外出するときはiPhoneで読んだりしている
- iPadとiPhoneは同じアプリ?
- iPhone版は画面が小さくて、一応縦書き・横書きに変えたりはできるが…
- 図が変なところにでてきたりする。あとなぜか重い?
- 引用してツイートされた部分の記録などは取っていないのか?
- (宮田/編集者)記録などは取っていない
- 取ってくれていれば、データマイニングすると面白いが…
- 紙版の一章を読んでから、電子書籍版の同じ部分を読むということをやってみた
- iPhoneだったので画面が小さく、読める文字も小さい。ただ、画面をタップすると目次がすぐ出てくるし、どのページにもワンタッチで付箋が貼れるのが結構便利
- そういう機能がもし他の本についてたら、例えば課題の文献などが出てきた時に楽そう
- 読んでる時間が深夜だったのと、フォロワーの性質もあって、電子書籍からのツイートに反応する人は元々この本を読んだことがある人や、その話題にとても興味がある人に限られてしまう
- そこからいろんな人とコミュニケーションを広げるというのは、ちょっと難しいと思う
- さっきあった読書会のように、テーマを決めて何人かでやりとりをするのなら、盛り上がるし便利かもしれない
- そうではなくただ漫然とツイートするだけなら、新しいコミュニケーションではなく、その少し前の段階、「こんなこと書いてあるんだ、ふうん」程度の反応になるのでは
- 興味があれば食いつくけれど(興味がなければ意味がない)?
- 興味があれば食いつくと思うが、その興味も、140字の文字数だと制限がある。WebページのURLと一緒にツイートするときはリツイートもされやすいが、あれはWebページ全体を流しているからだと思う
- 本全体の感想ではなく、一章の一部分だけの引用、ツイートでは、専門的な人しか興味を抱かないのでは
- 読書会で使うなら、面白そう
- 興味のある人を集めるプロモーションの方法などを考えたほうがいいのかも
- 140字の制限がなければやりやすいのかな?
- 文字数自体は、別の場所にあげてリンクを貼り付けるとかしたら良いから大丈夫だと思う
ソーシャルリーディングの機能について
- 普段のつぶやき、「〜なう」などは、論理の繋がりなどないが、それなりの反応が帰ってくる。しかし、本の一部など、元々論理がかっちりしたものから切り出した一部などになると、絡みづらくなるのはどうしてなのだろう
- 普段のつぶやきはただ流れていくけど、それがソーシャルリーディングになったとたん、「読んでほしい」という意識が出てくる。なのに反応が帰ってこないと、期待した分の残念感が出てくるのかな
- 自分が論文の感想などをつぶやくときは、一度に書いてまとめて投稿している。Twetterは新しい投稿が上に来るので、それでも読めるように、最後の部分から順番に投稿する。そうするとタイムラインに占める面積も多くなって注目されるし、反応が良く帰ってきたりして、読ませるための工夫も必要かなと思う
- 普段Twitterを使っていて、興味を持ったツイートがあっても、それの元のツイートはもっと前にあって、読みにくいってことがよくある
- Twitterはリアルタイムのコミュニケーション。日常生活でも聞き逃すことはよくある。サービスの本質からは外れてはいない
- たしかに、ブログで論文の感想を書けば良いと言われることもある。でも、みんなに気軽に読んでもらいたいのでTwitterで流したい
- 例えば、「ブックビジネス2.0」にはTwitterへの投稿しかなかったけど、140字以上のたくさんの引用とコメントをブログみたいな他のサービスに投稿できる機能があれば、もっと他の発展をとげたのかな
- 「ブックビジネス2.0」だけでまとめられるようなブログがあれば、コメントが一気に見れていいかも
- それは結局ブクログhttp://booklog.jp/とかのサービスになっちゃうんじゃない?
- ブクログについてよく分からないんだけど、例えば本の部分的な引用をして、それに対してレビューがつけられる?
- それはないが、いろんな人の感想が見られて、どんなタグをその本につけたのかも見ることができる。
- ユーザー数は多い?ソーシャル系のサービスはユーザー数が大事。
- インターフェースを改造してから大分増えたが…(Webサイトを確認)2010年12月時点で34万7692ユーザーいる
- 「本の引用」の項目があるが、これはおそらく手打ちで引用している?
- 手打ちの引用を将来的に電子書籍からできるようになれば…なるとは思うけど、著作権の都合などがあるのでは
- 自分は、ブクログなどで「読んだ本を登録する」っていうワンステップが面倒臭くて、サービスを利用しない。電子書籍から投稿する、はそのワンステップが省略されているので、それだけでも使いやすさはあると思う
- mixiのブックレビューの機能を使ったりもする
- mixiだとマイミクからのコメントがついたりするの?
- コメントはあんまりだが、「この人がこの本を読んだ」というのが自分のページに出るし、本を探すとマイミク以外にもつながる
- 日記に本など読んで気になったフレーズを抜書きしたりするけど、たまにマイミクの子が「面白いの書くね」って言ってくれたりして、読んでくれてるんだなって思う。マイミクだから、ただの内輪の集まりだけど…
- ブログと同じだけど、読んだ本の記録なんかもつけられるのかなと思う
- 他には読書メーターhttp://book.akahoshitakuya.com/とか。シンプル。読んだ本以外に読んでる本とか積読とか登録できる
- ブクログは5-6年、読書メーターは2-3年前に始まったサービス
- データ工学の研究をやっていると、本を電子的に解読できるというのはとても魅力的。なぜなら、本はそこらへんのWebページと比べて、出版されているものなのでとても品質が高い。ソーシャルブックマークなんかは、「たくさんブックマークされているからそのWebページは品質が高い」と考えて研究されている。本という形でも、それが実現できるのではないか?
- そういう用途だと、ブクログでも代用できるのでは?
- 確かに、本そのもののみの評価ならできるが、ページごとにはできない。本によってはたくさんのトピックが含まれているが、その一部のトピックにしか興味のない人がその本を見つけるのはかなり難しい。
- そのようなときの「単位」は何になるのか?WebページならやソーシャルブックマークならURLがあるが…
- そのときに考えるのが、「本の引用」だと思う。多くのユーザーが引用した部分を調べることができれば、それが分かるのではないか
- ユーザーがハイライトした部分が他の人でもわかる、というのはKindleにありましたよね?自分が気に入った部分をハイライトして、つぶやいたり…
- もともと、電子書籍が出てきてソーシャルリーディングが話題になったのは、Kindleの機能が始まりだったと思う。ある一つの本の中で、どこが一番ハイライトされているかというのが一覧で出てきたり、ハイライトTOP10だったり、本のおいしいところがそこだけで分かっちゃったり…
- 「ブックビジネス2.0」の編集者の一人である仲俣さんが出しているマガジン航でも「キンドルで読書体験の共有が可能に」http://www.dotbook.jp/magazine-k/2010/06/20/read_sharing_on_kindle/という記事を書いている。そこで紹介されている、Amazonでのハイライトの一例がこちらhttps://kindle.amazon.com/work/case-books-past-present-future/B002P85RAI
- アメリカでは、Kindleは既に書店で山積みされているようなデバイスなので、そういったソーシャルリーディングのためのインフラが整ったら、流行っていくのかもしれない。ここまでデータが集まると、データまイニングのやりがいもあると思う
- Webをマイニングしていると、ページの質に凄く左右される。変なものが凄く多い。本はある程度その質を保たれているので、本の電子化っていうのは、図書館の分野の人だけでなく、データ工学の分野の人にもすごく関わってくる。引用の方法を定型化してくれるととても助かるし
- ちょっと疑問だけど、引用には主従関係において従でなければならないという原則がある
- 確かに。いわゆる「引用」という言葉がよく使われているが…
- たとえばTwitterで、140字のうち130字くらい貼り付けちゃうと、それはもう引用ではない。引用は補足的に行うものであって、過半を占める引用は引用ではなく抜き書きになってしまう。著作権的に問題なのではないか
- そこでクリエイティブ・コモンズが効いてくる
- 「ブックビジネス2.0」はクリエイティブ・コモンズとDRMフリーなのが画期的、斬新的。本文がインターネット上に上がったりはされてないのでしょうか?
- まだ確認はしてない。「ブックビジネス2.0」はダウンロードすると、中に入っているテキストをEPubなどで自由に書き出して、加工して読むことができるようになってる。クリエイティブ・コモンズのライセンスで、非営利目的限定と謳っていないものもあるので、理論的には他の人が本文を加工して販売することも可能。他の書籍と比べることは難しいかもしれない
- ソーシャルリーディングが引用かといわれれば、違うのかもしれない。抜き書き?ハイライトの共有は著作権的にはどうなっているのだろう。購入していない人でも見れるようになっているみたいだが…
- 日本とアメリカでは、好まれるコミュニティの質が違う、たとえばFacebookはわりとオープンでmixiはクローズドな性質で、日本人は後者が好きだと思うのだが、それは関係してくるのかな
この研究会の目的は?
- この会の結論は何?何か意見が出てきて、じゃあそれを次につなげて、読書会を開きます、とかにしないと意味がないと思う。
- この研究会の説明がなかったので、これが一回で終わりなのか、まだ続くのか、よく分かってない。やるとしたらどういう風にやっていこうかなという予定があるなら、それを議論してもいいのかも
- 今の段階でソーシャルリーディングをやったっていう実感がわかなかったので、とりあえず今のメンバーで、どんどんツイートしていった方がいいのかも
- やるなら、来週は○章を読むとか決めて、たくさんツイートした方がいい
- (平山)最初は、この研究会を開いて実際どうなるかも分からなかったので、特に予定などは決めず、みんなのいろんな意見を聞きたいと思っていた。今日、「読書会」という話が出て、ソーシャルリーディング機能を使ったらどのように読書会を運営できるかというのはとても興味がある。みんなが良いって言うなら、読書会を開いてみたい
- 読書会っていったときのみんなのイメージが、バラバラなんじゃないかなと思う。ゼミの輪読だったり、マンガを持ち寄ってお茶飲みながらしゃべったりとか…
教育の場でのソーシャルリーディングの応用はありうるか
- この研究会って、どこかで発表するって話がありませんでしたっけ?
- そうです。岡本さんが
北海道京都で発表するのと、ARGのインターンが3月にハワイで発表する予定です。そこで、みなさんに今日ひとつ、教育にソーシャルリーディングが応用できるかということについて聞いてみたかったのですが…
- そうです。岡本さんが
- 教育って誰に対しての教育?
- じゃあ小中学校とかで。もしデバイスがインフラとしてあるとしたら
- みんなで読む、っていう授業をやったことがないから…
- そもそも教育の場で使うメリットって何かあるかな?デバイスがあるからではなく、こういうメリットがあるからじゃないとできないと思う
- 思いついた理由の一つは、今DSとかを小中学校で勉強に利用している例があって、そこからソーシャルリーディングも使えないかということ。二つ目は、たとえば夏季休業中のこどもが先生に聞いたりとか、そういう使い道もあるのかなと思った
- 大学生だったらありえなくないが、小中学生は使えないと思う
- 小学校の授業だと、読んでいろんな感想を持つというよりは、先生の求める答えを導き出すもので、読書会みたいな意見を出すことは求められていないのではないかと思う
- 読む方法を教えるのであって、自由な読みはまた別だよね
- 必要なさそう。基本的に学校に集まるし。人と接して学習するのが大事
- 「何か書きなさい」というと、みんなが黒板に書き出すイメージ。電子黒板?
- 離島とかだと、ソーシャルリーディングではないが、そういう機能が重要なのでは
- それはソーシャルリーディングと関係ない、e-ラーニングの話
- DSが教育に使われている理由は、あまりリーディングとは関係ないみたい
- こじつけようとすれば、たとえば読書感想文とか。今までだったら課題図書を黙々と読む形だけど、ソーシャルリーディングの機能を使ったら、機能を使ってなかったときの読書感想文とは違う形になるかもしれない
- でもそれだと意見が引きずられて、似たり寄ったりな感想文になっちゃいそう。小学生や中学生だと、絶対他の人の意見の影響を受けてしまう
- お互いの意見を認め合って洗練されるわけではなく、引きずられてしまうのか
- よっぽど自分の意見を持っているのでない限りは…
- 授業関係なしだと、遠隔地の人と読んだり楽しいと思う
- 自分の知らない人や、同学年の人が同じ本読んでるって分かると楽しい
- 小中って絞っちゃったからだめなんじゃ。自我の形成とか、そこまで成長していないと使いにくい
- 小中っていったのは、まあ順々に考えていこうということで、じゃあ小中がだめで、高校生や大学生だったらどうか
- Twitterからのコメントで、情報や総合の時間ならどうかという意見が。さっきもあったDSやiPadと変わらないかもしれないが、読書やインターネットを経由したコミュニケーションの学習にはなるのではと思う
- プログラミング系のテキストをソーシャルリーディングするというのもあるのかも。この関数を使えばこうなる、とか
- プログラミング演習の授業でも、Twitterを開いて、先輩に聞きながらプログラミングしてる人もいる
- それをリーディングの範囲に含めるかというのは別の問題かもしれないが…
- ソーシャルリーディングは、結局はソーシャルなコミュニケーションの下位の一部になってしまうのかも。少し前に見たので、印象的だったのが、多分お茶の水とかハイソな地域に限ったことだが、最近の子供はメールすら使わない、というのがあった。Twitterでコミュニケーションがとれてしまうから。一部の話で、本当かうそかも分からないけど、20年先にはそうなっているのかも。未来の話をするのはきりがないことだが、メールがここまで普及するのは昔も考えられなかったし
この研究会の目的と今後
- 何の話をしたいのかよく分からない。明日から使える話をしたいのか、こういう可能性もあるよ、こういうのもあるよ、と話を広げていきたいのか。自分は明日から使える話が好きだが…
- ソーシャルリーディングの何にフォーカスしたいのか?
- (平山)今日は、ソーシャルリーディングってものが何かも分からなかったので、とりあえず話を聞いてみたかった。だから、今日、データマイニングとか、いろんな観点からソーシャルリーディングの話を聴けたのは、とてもよかったし、この研究会を開いた意義はあると思っている
- この次という話が出てきてくれたので、次はバーチャルな読書会をしたいと思う。一時間くらい。
- 「はじめに」から入るの?
- リアルタイムで共有するの?普通の読書会は読んでくるのが普通だと思うが…その場で読むのが目的?
- 読書会って言葉に引きずられる必要はない。最初に言ったが、違う人が同時に同じ本を読んでいる、という行為が見えるのが自分はとても面白いと思う。一方で、こういう端末を使った今までに似た読書会も、面白そうだと思う。どっちもやればいいんじゃないかな
- さっきの漫画の読書会は、リアルタイムで読むもの?
- 多分そう。
- 旧来の読書会は、この端末を使ってやったら、何か変わるかもしれないし、変わらないかもしれない。別にスカイプでやればいいしって。こういうプラットフォームがあるということをまず考えれば、おもしろそうだなって思うのはやっぱりリアルタイムに読むということ
- 両方やってみたいなとは思う。両方っていうのは、リアルタイムに本の一章節を読むのと、既に読んでから話し合うのと。場所は集まらなくてもと思う
- リアルタイムで一度読んだ後、同じ部分について読書会を、集まらなくてもしてもいいのかも。順序的に
- じゃあどの章節を読もう。津田さんから読むか、図書館系の話になるか
- 津田さんの章をみんなで読めば、プロモーション効果にもなって買ってもらえるかも。津田さんに「今読んでます」ってアピールしたり
- 時期は。月一回とか、今月中のが早くていいけど、卒論がある。もちろん自由参加だが…
- じゃあスケジュールをちゃんと組んで、年明けの一月中旬以降で。後で希望を取ってきめます
感想
ソーシャルリーディングとは何か、何を行うことなのか、というのが分かりづらく、考える必要があるのだなと思いました。
個人的にイメージするソーシャルリーディングは、SNSの一部というか、コミュニケーション主体で考えていましたが、一方でデータマイニング的な意味合いがあることが新しい発見でした。
一方で既存のブクログなどのサービスと、ソーシャルリーディングは違うものなのか。それとも、ブクログのようなサービスもソーシャルリーディングの一種なのか。研究会では「単位」が本かページ(トピック)かという話でしたが、ソーシャルリーディングが「読書体験の共有」なら、ブクログのようなサービスはもちろん含まれるでしょうし、それに対して電子書籍の登場で何かが変わるのかもしれません。
コミュニケーションとしてソーシャルリーディングを利用するとなると、一方向だけでなく、双方向のコミュニケーションが取られないと満足しない。しかし、今の方法では一方向のアクションにとどまってしまいます。文字数の制限や電子書籍の普及などの条件がありますが、現状では、コミュニケーションを広げるといった意味でソーシャルリーディングはまだ十分に使えない。
しかし、研究会で出てきたように、一冊の本を読む読書会のツールとしては、現状でも十分に使えるのではないかと思います。場所の制約がなく、リアルタイムで同じ本を読むという感覚はとても面白そう。まだ実際に会った人との読書会ですが、これが知らない人どうしを誘いあってバーチャルな読書会を開けるようになれば、人と人とをつなげる、大きなコミュニケーションの機会となるかもしれない。読者だけでなく、著者が参加することも容易ですし、プロモーションとしても大きな効果があるでしょう。
ということで、続きは読書会で!という形になりました。日時など詳細は後日(年明け後?)お知らせしますが、せっかくなので面識がなくてもたくさんの人と読書会をできたらよいなと思います。読書会、とても楽しみです。
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