アップル流にパラダイム・シフトを起こす3つの道具

iPod,iTunes,iTunes Store...今や、アップルの製品は音楽を聴く上でなくてはならないものになっています。
なぜ、携帯オーディオプレイヤーとして後発のアップルがここまでのシェアを獲得できたのか。もしアップルがプレイヤー1つにこだわっていたなら、ここまで伸びなかったでしょう。私は、アップルが「3つ」をもっていたからこそだと思います。
この「3つ」とは何か。それはもちろん、iPod,iTune,iTune Store
すなわち、
ハード、ソフト、コンテンツ
の「3つ」です。
アップルはこの「3つ」を総合的に提供し、ユーザーが「音楽を聴く」というライフスタイルそのものをプロデュースしました。それがユーザー・エクスペリエンス、「おもてなし」の感性です。*1
それまで、ハードならSonyPanasonic、ソフトはWindows、コンテンツは各音楽会社など、それぞれがばらばらに提供されていました。それが普通でした。しかし、アップルは「3つ」すべてを提供するという形で、「常識」を覆し、「音楽を聴く」上でのパラダイム・シフトを起こしたのです。
  
だとすれば、アップル流にパラダイム・シフトを起こすにはどうすればよいでしょうか。
それらの「3つ」を組み合わせたプロデュースを行うのです。
例えば、「車」という点でシミュレーションしてみましょう。
(1)ハード
ハードとは、もちろん車そのものです。トヨタや日産が提供する機械としての車。
(2)ソフト
では、ソフトとは何でしょう。今の車を使う上で利用されるソフトは、主にカーナビゲーションです。音楽プレーヤーやテレビとしてのカーナビもそうです。
(3)コンテンツ
ソフトがカーナビとして、そのコンテンツとは、カーナビが提供する「情報」です。
「車」においてのハード・ソフト・コンテンツの「3つ」が出揃いました。では、それら3つを総合的にプロデュースしてみましょう。